手間賃仕事っていう落とし穴 | 和田アキ子「だってしょうがないじゃない」
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Webの制作とか、システム開発みたいな仕事をやっていると陥る落とし穴がある。
まあ、これはこんな業種に限らず、様々な業種でも言えることでもある。
手間賃仕事っていう落とし穴だ。
Webの制作であれば、1ページだけ作って5000円でお願い。みたいな仕事である。
仕事がないと人件費の元が取れればいいやって感じで、手間賃仕事を請けてしまうことがある。
だってしょうがないじゃない、仕事があるだけましじゃない?
ってな話しになる。
でも待って欲しいのである。
それで本当にいいのか?
そんな仕事は確実に赤字だ。
たった5000円の仕事なのに、
そのお客さんのサーバー環境を確認したり、FTP設定したり、HTMLのバックアップを取ったり・・・
請求書を作って発送しないといけなかったり・・・
新規の案件を受けるとどんな小さい仕事であっても、準備と後始末に時間がかかる。
仕事そのものがたった10分で終わるようなものであっても、準備と後始末にそれぞれ1時間づつかかってしまうことはごくごく普通だ。
そうしたら、もう赤字である。
これは極端な例だけど、ごくごく小さな手間賃仕事っていうものはこのような要素がある。
本来の仕事ではない、それに付随する作業コストの方がはるかに大きくなってしまう。
では、そんな仕事は請けてはいけないのか?
これは時と場合による。
もし、その手間賃仕事がきっかけで、恒常的に案件が発生する見通しがあるといった、投資につながる要素があればやってやってもいいかもしれない。
しかし、一過性のものに過ぎないとか、そんな面倒で、儲からない仕事しか依頼してこないクライアントからの依頼についてはやらない方が良いと思うのである。
儲からないクライアントっていうと言い方が悪いのだけど、このような面倒な手間賃仕事の前後処理に対して、お金を払ってくれないクライアントって言いかえればいいかもしれない。
なんで1ページ修正しただけで1万円も取るんだよ!
みたいなことを言われたら、もうそのクライアントとは付き合わない方がいいと思う。
こういうクライアントと一緒に仕事をすると会社が疲弊してしまう。
「お客様は神様だ」って言葉がある。
これは演歌歌手の三波春夫が言った言葉なのだが、これほど誤解されている言葉もない。
お客様に相対するときは、神様に向き合う時のように真剣に向き合わなければならない。
という意味だそうだ。
そう、納品するときなどは品質に関してそのように考えなければならないが、お客様の言うことを何でもかんでも聞く必要はないということである。
お互いビジネスなんだから、お互いをプロとして尊重してくれる人と一緒に仕事をすればいいと思う。
そうではなくて、金ははらうんだからやれよみたいなクライントと付き合うのは不幸になるのでやめたほうがいい。
そんな仕事をやるぐらいならば、自社サイトのSEOをしたほうがよっぽどマシである。
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